気まぐれなキミ

概要

承認ありがとうございます。
言葉を交わさない関係でも、思い出の一つになっていく様に切なくなりました。

語り手: かぎしっぽ
語り手(かな):

Twitter ID: kagi77ppo
更新日: 2023/06/02 21:46

エピソード名: 気まぐれなキミ

小説名: 気まぐれなキミ
作家: おーかみっ
Twitter ID: Alzya7


本編

キミは
知りもしないボクのところへ
勇気をもって近付いてきたよね

キミは
どうせ邪魔者扱いされると思いながら
その太々しい目つきで
でもどこか
もしかしたら優しくしてくれるんじゃないだろうか
いや、せめて何かの残りくらいくれるんじゃないだろうかと
ほんの少しの希望で
ボクの前にお座りしてみる

ボクがキミに小さい欠片をあげようとすると
キミはまるで別人のような純粋な
喜びだけの目で
それをくれるのを待っている

夢中で
撫でられているのも分からないぐらい必死に

そしてボクたちはそれが当たり前のコトになり
キミは早くしろと言わんばかりまで
気を許してきたよね

こんな日がずっと続くと思ってたある日
キミは来なかった

今日はどこかへお出かけかな?と思ったけど
それからもう2週間も経った

そして淡々と冷たいアスファルトだけが何ヶ月もそこにあった

キミは本当に気まぐれだよね

またいい人にめぐり逢ったのかな?

冷たいアスファルトは今も淡々と静かにある
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