気まぐれなキミ

作家: おーかみっ
作家(かな):

気まぐれなキミ

更新日: 2023/06/02 21:46
詩、童話

本編


キミは
知りもしないボクのところへ
勇気をもって近付いてきたよね

キミは
どうせ邪魔者扱いされると思いながら
その太々しい目つきで
でもどこか
もしかしたら優しくしてくれるんじゃないだろうか
いや、せめて何かの残りくらいくれるんじゃないだろうかと
ほんの少しの希望で
ボクの前にお座りしてみる

ボクがキミに小さい欠片をあげようとすると
キミはまるで別人のような純粋な
喜びだけの目で
それをくれるのを待っている

夢中で
撫でられているのも分からないぐらい必死に

そしてボクたちはそれが当たり前のコトになり
キミは早くしろと言わんばかりまで
気を許してきたよね

こんな日がずっと続くと思ってたある日
キミは来なかった

今日はどこかへお出かけかな?と思ったけど
それからもう2週間も経った

そして淡々と冷たいアスファルトだけが何ヶ月もそこにあった

キミは本当に気まぐれだよね

またいい人にめぐり逢ったのかな?

冷たいアスファルトは今も淡々と静かにある
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