人によってこのお話は悲しい話にもなり、怖い話にもなるかもしれません。

概要

最初は悲しい恋の歌詞かなぁ?と、思ったのですが、何回か読むと、これはヒトコワなのでは?と感じて朗読していました。

語り手: すー
語り手(かな):

Twitter ID: kanemoti0504
更新日: 2023/06/02 21:46

エピソード名: 青いビニール傘

小説名: 青いビニール傘
作家: 柊 あると
Twitter ID: alto_hiiragi


本編





青い色のビニール傘を買ったんだ 雨が降りそうだから

公園前のコンビニで 一本500円


ほぉら やっぱり降ってきた

どうして青色にしたと思う?

見上げた空が灰色をしていたら

ぼくは 君を待つことに 耐えられなくなりそうなんだ

でも 分かっているよ

君がスケジュール表に 書くふりをしただけだったこと




青い色のビニール傘で見上げたら 晴れた日のように

キレイな空で ウキウキするよ


君が覚えているかもしれないなんて

期待しているわけじゃないよ

どうして君を待っているかって?

それは 待つと決めた僕の問題で 君の問題じゃないからさ

ただ それだけだよ

でも 僕が決めた! それこそが 重要なんだ




青色の空から雨が落ちてくる ビニールの天井が受けとめてる

いくつもの雫が 落ちてくる


青いビニールの上に たくさんの雫が降り注いで

手を繋いで 滝のように落ちていく

一緒じゃないと恐いってさ!

みんな いくじなしなんだ 独りじゃなんにも出来ない

誰だって そんなもんさ

でも あいつは独りで落ちた 寂しいくせに 強がってる


all right

孤独に落ちていったあいつのために

傘を振りまわして 全部の雫を払ってやろう

手をつなぐ暇なんか無いぜ

みんな孤独な 一匹オオカミだ

盛大に飛ばされて 独りでどこかへ行っちゃえ!


君なんか来なくていい

だってこれは 僕の問題だから


たった独りで落ちていっても ぜんぜん平気

それくらいの気合いは いつだって持っている

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