【朗読】作:はちゃこ「依存」

概要

お母さんだって、お父さんだって
尊敬するあの人だって
生真面目なあなたも
心の内を話すのが苦手な君も
さみしいって思う時はあって、それでもいいんだと気づかせてくれる
素敵な短編小説を朗読させていただきました。

作者のはちゃこ 様、#台本はちゃこ 朗読許可いただきましてありがとうございました。
多くの人がこの作品を朗読してくれたらいいな、そして聴いてくれた人に届けばいいなと願って。


───────────────────

はっぱ子
YouTube  : https://youtube.com/@happako_
stand .fm :https://stand.fm/channels/6279e9aefd1be6fc46658e52
Twitter   : https://twitter.com/happako_

───────────────────

語り手: はっぱ子
語り手(かな): はっぱこ

Twitter ID: happako_
更新日: 2023/10/18 05:02

エピソード名: 依存

小説名: 依存
作家: はちゃこ
Twitter ID: hacha_upa


本編

おはようのとき
おやすみなさいのとき

いってらっしゃいのとき
おかえりなさいのとき

私が両腕を広げると、
何も言わなくても
君は胸に顔をうずめてくる。
鼻をくすぐる柔らかい髪を撫でていると
だんだん二人の呼吸が一つになっていく。

二人の体温が混じって溶けて
境界線がグラデーションになるころ

もう大丈夫だよ って、
君はちょっとだけ笑うんだ。

ふいに行き場を失った両腕を抱え
君を引き寄せることもできない私は
少しだけ…
少しだけさみしくなるんだ。
0