【聴くっショ!で読むっしょ!】【戦艦大和】大和とラムネ【@hear】
概要
まさかこんなところでラムネを作っているとは知りませんでした。
そういえばしばらくラムネ飲んでないなぁ。。
お話読んで、聴いて、
ラムネを飲みたくなってくれたら嬉しいです♪
そういえばしばらくラムネ飲んでないなぁ。。
お話読んで、聴いて、
ラムネを飲みたくなってくれたら嬉しいです♪
語り手: ぬっぴぃ
語り手(かな): ぬっぴぃ
Twitter ID: hisano_nuppy
更新日: 2023/06/02 21:46
エピソード名: 【戦艦大和】大和とラムネ
小説名: 【戦艦大和】大和とラムネ
作家: 華音(かのん)
Twitter ID: _kanon_vc_
本編
『戦艦大和』
技術大国日本が、その技術の粋(すい)を集めて建造した、超巨大戦艦。
その技術の中には、当時の兵士達の心を癒やし、現代の私達もちょっと気分が楽しくなるものもありました。
お祭りの日に、屋台で見ることもあるのではないでしょうか。
力を入れてえいっと押すと、コロン、とビー玉が落ちて、シュワシュワーっという心地よい音が広がり、口に入れると、冷たさと甘みと刺激がたまらない、アレ。
そう、ラムネです。
今回は、「大和に搭載された癒やしのアイテム『ラムネ』」についてお話します。
戦艦大和は、大量のラムネを購入して、貯蔵していたのでしょうか?
いいえ、そうではありません。
実は、大和の中にラムネ製造室があったんです。
では、なぜ戦艦の中にラムネを作る場所があったのか。
それは、ラムネの製造工程と、船を守るしくみに共通点があったからです。
船の天敵は火災です。
ちょっとでも火が出たらすぐに消火しないと、あっという間に沈没してしまいます。
ましてや戦艦は攻撃用に大量の火薬を積んでいますから、火気厳禁、火遊び厳禁なのです。
そんな火災から船を守るため、艦内には消火用の二酸化炭素発生装置が搭載されていました。
この二酸化炭素と水に水飴や砂糖を加えて瓶に詰めれば、シュワシュワの炭酸水、ラムネが完成する、というわけです。
「ラムネだけが楽しみじゃった」
「支給されても、もったいなくて一口飲んだら瓶を逆さにしてビー玉で栓をし直して、何度かに分けて飲んでいた」
元搭乗員の方は、ラムネの支給をとても楽しみにしておられたそうです。
現代では当たり前にいつでも飲める甘いジュースですが、第二次世界大戦下ではめったに手に入らない貴重なご褒美でした。
戦争中という自由も安心もない環境の中で、ラムネが兵士たちにもたらしたひと時の癒しは、どんな味がしたのでしょう。
現在、この大和で製造されたラムネは、広島県呉市にある中元(なかもと)本店という、大和の乗組員にラムネ作りを教えた会社が「大和ラムネ」として当時の味を再現したものを開発、販売しています。
「ラムネは日本が元気だった頃の飲みもので、日本の文化。楽しいところには必ずラムネがあった」と、香りや切れ味にもこだわったこのラムネは地元でもとても大切にされており、広島県の特産品「ザ・広島ブランド」にも認定されています。
久しぶりにあのビー玉をコロンと落として、シュワシュワという爽やかな音とシンプルなラムネの味とともに、厳しい時代をたくましく生き抜いた人々に思いをはせてみたくなりますね。
今回はこのへんで。また、歴史の道標(みちしるべ)の導きで、再びお会いすることができますように。
----------------------------------------
参考 産経新聞web記事 戦艦大和に製造室もあったラムネを再現、特産品に認定https://www.sankei.com/article/20210503-5AKW52POUNNRLJBU6DOSDLZ6TI/2/
技術大国日本が、その技術の粋(すい)を集めて建造した、超巨大戦艦。
その技術の中には、当時の兵士達の心を癒やし、現代の私達もちょっと気分が楽しくなるものもありました。
お祭りの日に、屋台で見ることもあるのではないでしょうか。
力を入れてえいっと押すと、コロン、とビー玉が落ちて、シュワシュワーっという心地よい音が広がり、口に入れると、冷たさと甘みと刺激がたまらない、アレ。
そう、ラムネです。
今回は、「大和に搭載された癒やしのアイテム『ラムネ』」についてお話します。
戦艦大和は、大量のラムネを購入して、貯蔵していたのでしょうか?
いいえ、そうではありません。
実は、大和の中にラムネ製造室があったんです。
では、なぜ戦艦の中にラムネを作る場所があったのか。
それは、ラムネの製造工程と、船を守るしくみに共通点があったからです。
船の天敵は火災です。
ちょっとでも火が出たらすぐに消火しないと、あっという間に沈没してしまいます。
ましてや戦艦は攻撃用に大量の火薬を積んでいますから、火気厳禁、火遊び厳禁なのです。
そんな火災から船を守るため、艦内には消火用の二酸化炭素発生装置が搭載されていました。
この二酸化炭素と水に水飴や砂糖を加えて瓶に詰めれば、シュワシュワの炭酸水、ラムネが完成する、というわけです。
「ラムネだけが楽しみじゃった」
「支給されても、もったいなくて一口飲んだら瓶を逆さにしてビー玉で栓をし直して、何度かに分けて飲んでいた」
元搭乗員の方は、ラムネの支給をとても楽しみにしておられたそうです。
現代では当たり前にいつでも飲める甘いジュースですが、第二次世界大戦下ではめったに手に入らない貴重なご褒美でした。
戦争中という自由も安心もない環境の中で、ラムネが兵士たちにもたらしたひと時の癒しは、どんな味がしたのでしょう。
現在、この大和で製造されたラムネは、広島県呉市にある中元(なかもと)本店という、大和の乗組員にラムネ作りを教えた会社が「大和ラムネ」として当時の味を再現したものを開発、販売しています。
「ラムネは日本が元気だった頃の飲みもので、日本の文化。楽しいところには必ずラムネがあった」と、香りや切れ味にもこだわったこのラムネは地元でもとても大切にされており、広島県の特産品「ザ・広島ブランド」にも認定されています。
久しぶりにあのビー玉をコロンと落として、シュワシュワという爽やかな音とシンプルなラムネの味とともに、厳しい時代をたくましく生き抜いた人々に思いをはせてみたくなりますね。
今回はこのへんで。また、歴史の道標(みちしるべ)の導きで、再びお会いすることができますように。
----------------------------------------
参考 産経新聞web記事 戦艦大和に製造室もあったラムネを再現、特産品に認定https://www.sankei.com/article/20210503-5AKW52POUNNRLJBU6DOSDLZ6TI/2/