恐ろしい世界?便利な世界?

概要

タイトルに惹かれて朗読してみました。実際にこんな世界になったら自分だったらスケジュールをたてて上手く行動できるかも?と、思っちゃいました。

語り手: すー
語り手(かな):

Twitter ID: kanemoti0504
更新日: 2023/06/02 21:46

エピソード名: 消費期限

小説名: 消費期限
作家: トガシテツヤ
Twitter ID: Togashi_Design


本編

今の時代、あらゆるものに消費期限の表示が義務付けられている。
それは見逃すことのないよう、カウントダウン形式でデジタル表示される。

食品はもちろん、ソファや椅子は「あと1万6572回座ったら壊れる」、テレビやパソコンは「あと8914回電源を入れたら壊れる」などと、バカ丁寧に表示される。

新築の家には、「あと36年11か月24日18時間36分57秒後にリフォームが必要」と表示され、もうここまで来ると嫌がらせに近い。

仕事では、自分のデスクに「この業務終了まで9時間7分15秒」と表示され、絶望的な気分になる。

何が一番嫌か。

それは……

自分の左胸の上に、心臓の活動停止までの時間も表示されることだ。
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