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きりとりせん
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きりとりせん
きりとりせん
作家: はちゃこ
作家(かな): はちゃこ
きりとりせん
更新日: 2023/06/02 21:46
詩、童話
本編
息子の爪を切る。
あのころは紙石鹸のように薄かった爪が
今は私の手のなかで、ぱちんと音を立てる。
膝の上でおさまっていた手足は、もうはみ出るほど窮屈で。
指先をじっと見つめて、すうすうと上下する背中が熱い。
日常に溶けていく名もなき時間に
私は黙々と、きりとりせんをひいていく。
積み重ねてきた日々との、小さな決別
なんてタイトルをつけながら。
さようなら、小さかったあなた。
過ぎゆく春が、レースのカーテンを揺らす。
ぱちんと、とんでいったちいさな欠片は
目を凝らしても、もう見あたらなかった。
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朗読者
【聴くっショ!で読むっしょ!】きりとりせん【@hear】
語り手:
ぬっぴぃ
Twitter ID:
hisano_nuppy
https://hear.jp/sounds/qLBN6A
【朗読】作:はちゃこ「きりとりせん」
語り手:
はっぱ子
Twitter ID:
happako_
https://youtube.com/shorts/CS7lUSa6frQ?feature=share
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