バータイムのカフェでひとり…
バータイムのカフェでひとり…
更新日: 2023/06/02 21:46エッセイ、ノンフィクション
本編
飲みたい気分だった。
飲めない状態だけれど、飲みたかった。
ノンアルコールカクテルのメニューがありそうなカフェに入り、ドリンクメニューだけに目をやった。
知らない名前がある。
何と何のカクテルなのか聞いて、好みでなければ、シャーリーテンプルにしようと決めた。
「サラトガクーラーって、何と何のカクテルですか?」
「ライムとジンジャーエールです」
「それをお願いします」
サラトガクーラーが運ばれてきた。
目まぐるしく色が変わるカラータイルを背景に、しばらくサラトガクーラーの泡を見つめながら、向かい側の空席に「お待たせ!」と座る人が現れないかと、ありもしない夢想(むそう)に耽(ふけ)った。
ノンアルコールなら付き合ってくれそうな人を、思い出しながら……。
私好みに程よく炭酸が抜けた頃、一口一口、ゆっくりと味わいながら飲み干した。
ビルの外に出て、もう少しノスタルジーに浸っていようか。
あの冬を思い出す、青い光の場所で。
ひとりでも、退屈はしないよ。
1飲めない状態だけれど、飲みたかった。
ノンアルコールカクテルのメニューがありそうなカフェに入り、ドリンクメニューだけに目をやった。
知らない名前がある。
何と何のカクテルなのか聞いて、好みでなければ、シャーリーテンプルにしようと決めた。
「サラトガクーラーって、何と何のカクテルですか?」
「ライムとジンジャーエールです」
「それをお願いします」
サラトガクーラーが運ばれてきた。
目まぐるしく色が変わるカラータイルを背景に、しばらくサラトガクーラーの泡を見つめながら、向かい側の空席に「お待たせ!」と座る人が現れないかと、ありもしない夢想(むそう)に耽(ふけ)った。
ノンアルコールなら付き合ってくれそうな人を、思い出しながら……。
私好みに程よく炭酸が抜けた頃、一口一口、ゆっくりと味わいながら飲み干した。
ビルの外に出て、もう少しノスタルジーに浸っていようか。
あの冬を思い出す、青い光の場所で。
ひとりでも、退屈はしないよ。
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