アイリちゃん
アイリちゃん
更新日: 2024/07/30 19:08ホラー
本編
とある中学校の教室、クラスのリーダー格の女子生徒が取り巻き二人と話をしていた。
「あの噂、知ってる? 電話のやつ」
「メリーさん?」
「違うよ、嫌いな人を消してくれるアイリちゃんだよね! 真紀」
そういわれて、リーダー格の女子生徒はニヤリと笑う。
「そうそう、それそれ! 佑奈は知ってるの?」
「そこまで知らないけど、名前くらいはね」
「私、まったく知らないんだけど! 教えて?」
「いいよ! 夜12時ぴったりに5642194に電話をすればアイリちゃんが嫌いな人をこの世から消してくれるんだって」
そういって、ゲラゲラと笑う。
「それが本当なら、橋本を消してくれないかな?」
「だよね! あいつキモいよね」
「二人ともやめなって」
そういいながらも三人でクラスの一番奥の窓際に座る女子生徒をみながら悪口を言います。
彼女は橋本真奈美、クラス委員で真面目で勉強ができるが、どうもクラスに馴染めていない。
橋本はそのクラスメイトの声が聞こえていながら、気にした様子もなく本を読んでいた。
・・・・・・・・・・
「ただいまー」
橋本は家に帰宅し、母親に声をかけながら二階の自室に行く。
晩御飯までに宿題を済まして、晩御飯をたべ風呂に入る。
「あの時、あの子達が言ってた話不気味だったな……」
湯船に浸かりながら声をだす。
橋本は話の内容を覚えていたのだ。
お風呂を終えた橋本はスマホに噂の番号を入力する。
そこで12時ちょうどに電話をするのだとだったことを思いだし、勉強をしながら時間を潰すことにした。
(あの子達だってやるんだし何より、ただの噂だしね。)
ある程度勉強を進めたところで噂の時間になり、電話をかけた。
しばらくのコール音の後、電話が切れる。
(あれ? つながらない? まぁ噂だしね)
そう思って夜も遅いので勉強をやめて、ベッドに入って電気を消した。
少しして橋本は恐怖を覚える突然体が重くなり動かなくなったのだ。
(え? 何で? 金縛り?)
寝そうになっていた頭は冴え、どうにか動こうと試みるも動くことはない。
その時、キィィィっと自室のドアがゆっくりと開いていくのが見えました。
(何? なんなの?)
暗闇のなか、必死に橋本は目をこらします。
ぼんやりと人影が浮かび、こちらに近づいてきています。
ぴた、ぴた、ぴたぴた。
足音が次第に早くなり、すぐ隣で気配は消えます。
(え? なんなの! 怖い、怖い)
橋本が恐怖を感じて、体に力をいれると起き上がることができました。
(やった)
安堵した瞬間、耳元で声がしましす。
「電話、ありがとう。体もらうね」
「え?」
「殺して下さいって電話をくれたよね?」
「そんなのしてない、貴女なんなの?」
橋本は突然現れたワンピース姿の女の子にそういいます。
「電話してくれたよね? だから体をもらうね」
「やめ、やめてー!」
髪の毛を引っ張られ、そのまま口に手を突っ込まれてすぐに悲鳴をあげられなくなります。
「すぐ、意識はなくなるよ」
「う、うぐぅ……」
橋本は短く声を漏らして、そのまま意識を失いました。
・・・・・・・・・・
「あの噂、真似しないようにって言ってたけど何でなの?」
「人を呪わば穴2つ的な?」
「いやいや、あれはね……。橋本、何で?」
昨日の三人組が教室で話していると橋本がマキの前に立ちました。
「やっぱり、真紀は知ってたんだね」
「え?」
「「こいつ、刃物持ってる」」
取り巻き二人が声を出した瞬間、マキの顔に出刃包丁を橋本は振り下ろします。
「これで私の噂の真相を知る人はいなくなったわ」
その言葉は教室に響く悲鳴でかき消されたのだった。
真紀を刺した後、悲鳴を上げる生徒達を気にせず橋本は教室を軽やかな足取りで出ていくのだった。
0「あの噂、知ってる? 電話のやつ」
「メリーさん?」
「違うよ、嫌いな人を消してくれるアイリちゃんだよね! 真紀」
そういわれて、リーダー格の女子生徒はニヤリと笑う。
「そうそう、それそれ! 佑奈は知ってるの?」
「そこまで知らないけど、名前くらいはね」
「私、まったく知らないんだけど! 教えて?」
「いいよ! 夜12時ぴったりに5642194に電話をすればアイリちゃんが嫌いな人をこの世から消してくれるんだって」
そういって、ゲラゲラと笑う。
「それが本当なら、橋本を消してくれないかな?」
「だよね! あいつキモいよね」
「二人ともやめなって」
そういいながらも三人でクラスの一番奥の窓際に座る女子生徒をみながら悪口を言います。
彼女は橋本真奈美、クラス委員で真面目で勉強ができるが、どうもクラスに馴染めていない。
橋本はそのクラスメイトの声が聞こえていながら、気にした様子もなく本を読んでいた。
・・・・・・・・・・
「ただいまー」
橋本は家に帰宅し、母親に声をかけながら二階の自室に行く。
晩御飯までに宿題を済まして、晩御飯をたべ風呂に入る。
「あの時、あの子達が言ってた話不気味だったな……」
湯船に浸かりながら声をだす。
橋本は話の内容を覚えていたのだ。
お風呂を終えた橋本はスマホに噂の番号を入力する。
そこで12時ちょうどに電話をするのだとだったことを思いだし、勉強をしながら時間を潰すことにした。
(あの子達だってやるんだし何より、ただの噂だしね。)
ある程度勉強を進めたところで噂の時間になり、電話をかけた。
しばらくのコール音の後、電話が切れる。
(あれ? つながらない? まぁ噂だしね)
そう思って夜も遅いので勉強をやめて、ベッドに入って電気を消した。
少しして橋本は恐怖を覚える突然体が重くなり動かなくなったのだ。
(え? 何で? 金縛り?)
寝そうになっていた頭は冴え、どうにか動こうと試みるも動くことはない。
その時、キィィィっと自室のドアがゆっくりと開いていくのが見えました。
(何? なんなの?)
暗闇のなか、必死に橋本は目をこらします。
ぼんやりと人影が浮かび、こちらに近づいてきています。
ぴた、ぴた、ぴたぴた。
足音が次第に早くなり、すぐ隣で気配は消えます。
(え? なんなの! 怖い、怖い)
橋本が恐怖を感じて、体に力をいれると起き上がることができました。
(やった)
安堵した瞬間、耳元で声がしましす。
「電話、ありがとう。体もらうね」
「え?」
「殺して下さいって電話をくれたよね?」
「そんなのしてない、貴女なんなの?」
橋本は突然現れたワンピース姿の女の子にそういいます。
「電話してくれたよね? だから体をもらうね」
「やめ、やめてー!」
髪の毛を引っ張られ、そのまま口に手を突っ込まれてすぐに悲鳴をあげられなくなります。
「すぐ、意識はなくなるよ」
「う、うぐぅ……」
橋本は短く声を漏らして、そのまま意識を失いました。
・・・・・・・・・・
「あの噂、真似しないようにって言ってたけど何でなの?」
「人を呪わば穴2つ的な?」
「いやいや、あれはね……。橋本、何で?」
昨日の三人組が教室で話していると橋本がマキの前に立ちました。
「やっぱり、真紀は知ってたんだね」
「え?」
「「こいつ、刃物持ってる」」
取り巻き二人が声を出した瞬間、マキの顔に出刃包丁を橋本は振り下ろします。
「これで私の噂の真相を知る人はいなくなったわ」
その言葉は教室に響く悲鳴でかき消されたのだった。
真紀を刺した後、悲鳴を上げる生徒達を気にせず橋本は教室を軽やかな足取りで出ていくのだった。