なでしこの君へ〜第一話ラムネの恋

作家: ふわり
作家(かな): ふわり

なでしこの君へ〜第一話ラムネの恋

更新日: 2023/06/02 21:46
歴史、時代、伝奇

本編


第1話 ラムネの恋

※舞台は昭和初期の田舎町をイメージしてください。
2人の関係はご想像にお任せします。

※アドリブ不可。方言のみ可。

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ー風鈴の音ー

男 「ごめんくださーい」

女 「はぁーい」

男 「郵便です」

女 「ありがとうございます。今日も暑いですねぇ」

男 「ほんとですねぇ。たまには雨でも降って涼しくなればいいんですが」

女 「あの…少し休憩していきませんか?珍しいものをいただいたんですよ」

男 「いや、仕事中ですから…」

女 「私が飲みたいんですよ(笑)
でもどうやって開けるのかわからなくて…手伝ってもらえませんか?」

男 「わかりました…では、少しだけ…」

女 「ちょっと待っててくださいね」

(男は縁側に座って女を待つ)
ー風鈴の音ー

男 「風鈴って良いですよね」

(ラムネを持って女が戻ってくる)
女 「良い音ですよね。風鈴の音を聴くと、夏って感じしますよね。
あの、これ…」

男 「ラムネですね!」

女 「これ、どうやって開けるんですか?」

男 「貸して下さい」

女 「はい」

男 「こうやって、ビー玉を押して…おっと…!」

女 (男性のおっと、とほぼ同時に)「きゃっ!」

男 「すみません、溢こぼれちゃいましたね」

女 「いえ、こちらこそ、ごめんなさい。服、大丈夫でしたか?
これで、手、拭いて下さい」

男 「ありがとうございます。グラスに開けますか?」

女 「はい。お願いします。(グラスに注ぐ)
わぁ〜、ぱちぱちしてる!」

男 (微笑みながら)「キミさんから、どうぞ」

女 「はい…いただきます。
きゃっ!(初めての刺激に驚く)喉がピリピリします…」

男 「あはは。びっくりしますよね。
では、僕もいただきます。ぷはぁー」

女 「ちょっと痛いけど、おいしいです!
さっぱりして、甘くて、シュワシュワして…不思議な飲み物!」

男 「そうですね(笑)スッキリしますね」

「あ、そうだ!明日、夏祭りがあるでしょう?
良かったら、一緒に行きませんか?」

女 「え…?あの…私なんかで良いんですか?」

男 「キミさんが良いんですよ(笑)」

女 「ありがとうございます。では、ぜひ、お願いします!」

男 「じゃ、明日、6時に迎えに来ますね」

女 「はい!楽しみにしてますね。
あの…2人で出かけるの、初めてですね」(照れながら)

男 「いや…あの…そ、そうですよね!心配なら断って良いですからね」

女 「いえ、そんな…いやじゃないです」(照れ)

男 (慌てて)「それじゃ、ごちそうさまでした。また明日!」

女 (何着ていこう…ドキドキする…。はじめてのお誘い…)
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