鱗雲
公開詩、童話
概要
ふと肌寒くなった、そんな季節の訪れ。
本編
気が付けば青空には鱗雲
日中にまだまだ暑さが残りつつも
どこか肌寒く感じる今日この頃
つい最近まで透明だったココナッツオイルが
瓶の中で白く固まっている
春先にばさりと切った黒髪
いつの間にか去年と同じ位
すっかり枝毛が無くなった毛先を指に巻き付けつつ
ふと記憶が蘇る
音信不通になってしまったあの方は
今元気にしているだろうか……
鼻の奥が痛くなるのは
気温が下がったせいだけでは無いのだろう
手の平の上で転がしていた
風船葛の実の中から
ハートマーク柄の黒い種がぽとりと零れ落ちた
日中にまだまだ暑さが残りつつも
どこか肌寒く感じる今日この頃
つい最近まで透明だったココナッツオイルが
瓶の中で白く固まっている
春先にばさりと切った黒髪
いつの間にか去年と同じ位
すっかり枝毛が無くなった毛先を指に巻き付けつつ
ふと記憶が蘇る
音信不通になってしまったあの方は
今元気にしているだろうか……
鼻の奥が痛くなるのは
気温が下がったせいだけでは無いのだろう
手の平の上で転がしていた
風船葛の実の中から
ハートマーク柄の黒い種がぽとりと零れ落ちた