静寂 -silent-

作家: 詩月 七夜
作家(かな):

静寂 -silent-

更新日: 2023/06/02 21:46
詩、童話

本編


空に【銀の灯(ほしのひかり)】

風に吹かれてめくれていく

黒い夜の【帳(とばり)】

流れて揺れてたなびいていく

天球に【天の川(ひかりのかわ)】

地表には【私(ひとり)】

歌うのは礼賛の【言葉(いのり)】

だけど硬い凍気に【意味を失う(くだかれていく)】

誰かいないか【熱を求める(みまわす)】けれど

どこまでも広がる【大地(ちきゅう)】には

私以外の【生命(だれか)】の鼓動がない

冷たい【大気(うみ)】に漂う孤独の舟

【朝(あした)】を夢見て帆を上げるけれど

【地平(ゆくて)】を覆う闇夜の壁

私は夜明け前のこの【世界(ばしょ)】で

【慟哭(なきごえ)】だけで生を主張した
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朗読者

静寂-silent-

語り手: みちくさ / 道野草太
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